フュジティフ
振付:セバスチャン・ベルトー
照明:トム・クレフスタッド
ビデオクリエーション:エレナ・ベルトー、リヨン国立高等美術学校との共同制作
ダンサー5人 25分
2011年1月19日、オペラ・バスティーユ・アンフィテアトルにて初演
「《フュジティフ》は、コンテンポラリーの地平におけるクラシック・ダンスの語法を探求しています。舞台空間は、ここではビデオプロジェクションによって広げられています。このビデオが、流動性、音楽性、そして感情を基礎としたこの振付を構成する、異なるトリオ、ソロ、デュオ、カルテットと交錯します。はかない一瞬、ちょっとした視線、ふとした感覚のような、つかの間の・・・。」
「先の11月にスジェに昇進したセバスチャン・ベルトーは、バレエ団の中でも最も才能あふれるダンサー兼振付家の一人である。《フュジティフ》は、オペラ座のダンサーによる郊外や地方でのガラで決まって登場するもので、ビデオプロジェクションとダンスを融合したデュオ。“滑らかさ、音楽性、エモーションを基礎とした、親密さのある振付”で、“コンテンポラリーの地平にクラシックのテクニックを問う”作品である。コール・ド・バレエの中心的存在である、すらりとした長身のリュシー・フェンウィック(2010年入団)と、ミカエル・ラフォン(2007年入団)の2人による、一度見たらまた見たくなる作品だ。」
オペラ座公演「若きダンサーたち」での《Fugitif》に関して(出演:リュシー・フェンウィック、ミカエル・ラフォン) 「アンプレッシオン・ダンス」評、2014年4月
「《フュジティフ》は、素晴らしいビデオ・ワークとそれに伴う雑音の混じった音楽を見せてくれる。ダンスは精巧に構成されており、なめらかな音響と映像の共存を捕らえている。」
「ダンス・ユーロップ」評
「セバスチャン・ベルトーは、《フュジティフ》というタイトルの、コンテンポラリーで簡潔な四重奏、ともいえるの作品、振付、照明、衣装を担当している。美しい切り口、空間構成のセンス、リズムと音楽性は、すでに成熟したエクリチュールを豊かにしている。」
デルフィーヌ・ゴーテールによる「レスムジカ」評
「セバスチャン・ベルトーは《フュジティフ》を見せてくれた。とても音楽的な作品で、オリジナルなビデオ・プロジェクションに巧みに支えられている。確かな技術で緻密に作られた構成、エネルギー、そして素晴らしいダンサーの作品である。」
「アルタムジカ」評
「他の感動的で心惹かれるシルエットは、セバスチャン・ベルトーだ。この驚嘆すべきダンサーは、いつも振付のアイデアにあふれている。私は、観客の熱狂を呼んだ《フュジティフ》の初演をよく覚えている。作品はその素晴らしさを何も失わなかった。しかも、踊られることによって得られた、ある種の完成度によって、成功しさえしたのだ。サンリスでの公演は目も眩むようだった。美しく、挑戦心にあふれ、大胆不敵なサブリナ・マレムが、アドリアン・クーヴェーズ、型破りなジェルマン・ルーヴェ、そしてイヴォン・ドゥモルの3人の男性ダンサーの真ん中にいた。そこから引き出された作品の知的なコンセプト、素晴らしい美学的強さが、傑出したダンサーたちに、その空気の外側にいた観客に、ダンスのミステリアスな世界の中に、放たれていた。セバスチャン・ベルトーが – 建築家か、あるいはフィレンツェ派や初期ルネサンス様式の画家のように−作り上げたコレグラフィーのタブローの精緻な芸術を、私はまたも称賛した。人は、彼がアルベルディの作品を学んだような印象を受けるだろう。というのも、彼には、パースペクティブの効果に対する感覚だけでなく、特にダンサー同士のあいだにある空間、その身体を使って作り上げるかたち、空へ向かう跳躍に対する地上での安定感、といったものに対する生まれつきの感覚があるからだ。これらの全てがパーフェクトだ。」
ミシェル・オダン(「ダンス・マガジン」主席記者)、「ダンス・マガジン」2014年1月号
「常に研究熱心なセバスチャン・ベルトーは、《フュジティフ》を見せてくれた。とても音楽的な作品で、オリジナルなビデオ・プロジェクションに巧みに支えられている。確かな技術で緻密に作られた構成、エネルギー、そしてロレーヌ・レヴィ、アクセル・イボ、ダニエル・ストークスとベルトー自身という素晴らしいダンサーたちが交互に登場する作品である。」
ジェラール・マノニによる「アルタムジカ」評
フュジティフ (最終デュエット)
“Young dancers” performances, Paris Opera Ballet, 2014
「先の11月にスジェに昇進したセバスチャン・ベルトーは、バレエ団の中でも最も才能あふれるダンサー兼振付家の一人である。《フュジティフ》は、オペラ座のダンサーによる郊外や地方でのガラで決まって登場するもので、ビデオプロジェクションとダンスを融合したデュオ。“滑らかさ、音楽性、エモーションを基礎とした、親密さのある振付”で、“コンテンポラリーの地平にクラシックのテクニックを問う”作品である。コール・ド・バレエの中心的存在である、すらりとした長身のリュシー・フェンウィック(2010年入団)と、ミカエル・ラフォン(2007年入団)の2人による、一度見たらまた見たくなる作品だ。」
オペラ座公演「若きダンサーたち」での《Fugitif》に関して(出演:リュシー・フェンウィック、ミカエル・ラフォン) 「アンプレッシオン・ダンス」評、2014年4月